人工妊娠中絶について induced abortion

当院では、厚生労働省の医療ガイドラインに基づき、適切かつ安全な人工妊娠中絶手術を行っています。妊娠継続が難しい状況にある方に対して、身体的・精神的な負担を最小限に抑えた医療を提供することを目指しています。

中絶手術の方法

人工妊娠中絶は、妊娠の週数に応じて以下の方法で行います。

妊娠11週6日まで(初期中絶)

吸引法または掻爬法
特殊な器具を使用し、子宮内の内容物を安全に除去します。処置は短時間で終わり、身体への負担が比較的少ない方法です。

妊娠12週以降(中期中絶)

分娩誘発法
子宮収縮を促す薬剤を使用し、分娩を行う方法です。この場合、入院が必要となります。

当院での手術の流れ

  1. 初診・相談

    医師との面談で妊娠週数の確認や健康状態の診察を行います。
    手術方法やリスクについて説明し、十分にご理解いただいた上で同意書に署名いただきます。

  2. 手術当日

    手術前に適切な麻酔を施し、できる限り痛みを軽減します。
    手術後は一定時間、安静にしていただきます。

  3. 術後のフォローアップ

    出血や痛みが続く場合に備え、術後1週間程度で再診を行います。
    必要に応じて、避妊相談や精神的ケアも提供します。

リスクと注意点

人工妊娠中絶は安全な医療行為ですが、以下のリスクがあることをご理解ください。

  • 出血、感染症、麻酔の副作用
  • 子宮や周辺組織への損傷(非常に稀)
  • 術後の月経不順

これらのリスクについては、事前に十分な説明を行い、適切な対応をいたします。

法律上の要件

日本では、人工妊娠中絶は母体保護法に基づき、以下の要件を満たす場合にのみ実施されます。

妊娠の継続が母体の健康を著しく害するおそれがある場合
経済的・社会的な理由で出産が困難である場合
また、手術を行う際には、配偶者やパートナーの同意が必要です(一部例外を除く)。

よくあるご質問(FAQ)

手術は痛いですか?

麻酔を使用するため、処置中の痛みはほとんどありません。ただし、術後に軽い腹痛を感じる場合があります。

手術後、すぐに日常生活に戻れますか?

初期中絶の場合、翌日から通常の生活が可能ですが、無理は禁物です。中期中絶では、回復のために数日間の休養が必要です。

相談だけでも可能ですか?

A: 一度の注射でも効果を感じる場合がありますが、継続的な治療をおすすめします。

他の治療と併用できますか?

もちろんです。妊娠や中絶に関する不安や疑問がある方は、まずはご相談ください。